板橋論文で日本語と同源とされる高句麗語を日本古語の特徴に照らして考えてみる。 ここで日本古語の特徴としては:
2.二重母音がない、という要件を満たしていないものは、1, 2, 18, 22, 23, 26, 36, 41, 63の九語と数える。 3.語頭に濁音が立たない、という要件を満たしていないものは、1の biar、6のγapma、7 gu の三語である。 勿論、これら日本古語の特徴に反する高句麗語彙が日本語に入ったとすれば、その時に閉音節のものは、何らかの形で開音節化されるだろうし、二重母音はそれが解消されて別の単母音に変形されるだろうし、語頭濁音も清音化されるだろう。 つまり、高句麗語と日本語の関係を考える場合には、上記日本古語の特徴を持った言語が基層にあって、そこへ高句麗語彙が入った、と云うシナリオが抵抗が少ないものであろう。 なお奈良朝の八母音での対応、つまり甲類乙類との対応関係も見てみようとしたが、それを調べるに足るだけの語がなく、何とも云えない。辛うじて
17 kor と「心 ko2ko2ro」 |